【ひとり社長の経理】会社のお金が無くて役員報酬を払えないときの処理

ひとり社長

アフィリエイトやFX、仮想通貨などの投資家が会社を設立することが珍しくはない時代になってきました。

LLCを利用すれば、格安で会社が作れますので、お金があまりないのに見切り発車で会社を設立してしまう人も多いのはないかと思います。

私の会社もひとり会社ですが、お金がなかった時期もあり、

さて、会社の手元にお金がない場合、ひとり社長である私の役員報酬を口座に振り込みができない場合があります。そんな場合はどうすればいいんだ!と悩んだ時期があるのです。

 

そんな時は、未払い金処理をすることで、帳簿上は「役員報酬を支払った」ことになります。

あっさり解決でした。

1月 20万円振り込み済み

2月 20万円振り込み済み

3月 20万円振り込み済み

4月 20万円振り込み済み

5月 20万円振り込めなかった⇒ 未払い金

 

1月から4月までは順調に合計80万円の役員報酬を、ひとり社長に振り込みできていましたが、5月分の役員報酬支給日(例えば毎月25日)に会社の手元にお金がなくて振り込めない場合は、「未払い金」扱いにします。

「未払い金」とは、払うべきお金が確定しているのに、今は払えない状態のことです。

役員報酬が毎月25日に払うことが決まっている場合は、その日までにお金を準備しておくべきですが、一人会社の場合は資金繰りが上手くいかない場合もありますよね。

たまたま支払えないからと言って、その月だけ給料を減額したり0円にしたりすると、定期同額給与でなくなってしまうことになります。

定期同額給与でなくなると、法人税の計算をする際に経費として認められなくなってしまうことがあるのです。

ですから、一時的に支払えない給料は未払い金として処理をして、会社に現金が溜まってきたら後からきちんと支払うことで、対応をすることができます。

 

ちょっと待った!無計画に未払いにすると経費で落ちない場合がある!

 

機首から期末まで、ずっと未払いにしたとします。果たして、1年間に1回も役員報酬が払えていないのに税務署は認めてくれるのだろうか?という疑問が残ります。

 

いろんな税理士の先生が述べていますが、何事も度が過ぎると税務署は否認してきます。税理士に任せれば、これでもかというくらい慎重に処理を行ってくれますが、税理士を雇えない駆け出しのひとり法人の場合は、他にやることがたくさんあるので、気にしすぎてもよくありません。

 

ですので、私の場合は、3年以上もずっと未払いのまま処理するのはさすがに役員報酬の設定がおかしいとみなされて否認されると思っているので、3年を超えても支給できない場合は経費に落ちないことを覚悟しています。それでも税務署が「別にかまわないよ!」と言ってくれる可能性も十分あるので判断は各自におまかせします。

 

未払いでも、源泉所得税は払わないといけません

 

通常は、毎月の役員報酬から源泉所得税を天引きしますが、未払いの場合は天引きはできません。ただし、源泉所得税は毎年まとめて支払わなくてはなりません。

役員報酬の支給は遅れても、源泉所得税はきちんと支払わないと問題になります。

未払いだから源泉所得税も払わないで良いと思っている人はご注意ねがいます。

 

役員報酬を支給したあとに、すぐに会社に貸付してもいい

 

未払い金処理が面倒だという場合は、とりあえず役員報酬を毎月支給して、すぐにひとり社長から会社へ戻してもらえば、「ひとり社長からお金を借りた」という処理になるので、誰にも文句言われなくなります。役員報酬が経費で落ちないという悲劇も起こりません。

この方法は私も使っていました。

 

すでに未払金処理をしてしまったら?

 

税理士によっては、未払金の猶予期間は2、3か月程度と考えている人もいらっしゃるようで、さすがにそれは短すぎるとは思いますが、未払金のまま放置しておくのではなくて役員借入金として早めに処理をしてしまったほうが安全のような気はします。

役員借入金と聞くと心配なのは、支払い利息です。

借金をしたら利息を払うのは常識です。

ただ、法人では損金、個人では利子所得となるため、税務の実務上では免除されているようです。

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