歯を削るデメリットを選んでまでも歯磨きをする必要があるのか?
多くの人は、会社に行く前に朝ごはんを食べたのち、研磨剤入りの歯磨き粉をたっぷり付けて歯磨きをするでしょう。
昔から、食後30分以内の歯磨きは歯が削れると言われてきました。実際には、歯の一番外側であるメチャクチャ硬いエナメル質は削れることはなく、エナメル質より内側にある象牙質が削れやすいのです。
象牙質が露出している人はどんな人か?
加齢のせいで歯茎が下がってしまい象牙質が露出。
研磨剤入り歯磨き粉で相当強い力(電動歯ブラシなど)でエナメル質が薄くなってしまった。
虫歯が進行していて象牙質が露出してしまった。
つまり、象牙質が露出している人が、食後30分以内に歯ブラシでゴシゴシ磨いてしまうと、象牙質がどんどん削れてしまうので、歯に負担がかかってしまうのですね。
一歩家を出れば、電車に乗ったり、会社で他人と会うことになるので、歯磨き粉で歯磨きをすることはエチケットのような気もします。ただ、20代ならばまだエナメル質は残っているでしょうが、30代、40代ともなれば、エナメル質も相当薄くなっていることでしょう。これ以上象牙質を守るためにも、食後30分以内に一生懸命歯磨きをする価値は、ほぼ無いでしょう。
とはいえ、日本人の朝は忙しいので、朝起きてから朝食前までに歯磨きをしていない人も意外と多いと言われています。
実は、朝起きてから朝食前までに歯磨きをしないことで、健康を害してしまう可能性が高くとても危険なことであるのをご存知でしたか?
どうして朝起きてすぐの歯磨きが必要なのか?
人間は、夜寝ている間には唾液の分泌がほとんどされず、悪い細菌が口の中に増殖してしまいます。寝る前と起きた後では細菌が10倍にも20倍にも倍増しているという研究結果も出ているくらいです。そんな口の中にいる細菌たちを朝食と一緒に飲み込んでしまうとどうなるのか?想像するだけで怖いですよね。
ましてや朝起きてすぐにコップ1杯の水を飲んでいる人も危険です。「細菌水」を飲んでいるようなものです・・・。
朝起きてすぐは、とにかく口の中が細菌だらけなので、それらを体内に取り込まないように追い出す必要があります。そのために歯磨きが必要なのですね。
毒出しうがいでも多少は効果はありますが、朝一は細菌の量が多くすべては取りきれません。
寝ている間に増えてしまった歯垢は水には溶けないので、やはり歯磨きが必要になります。
朝に2回も歯磨きするのは面倒くさい?
今まで朝食後に歯磨きをしていた人は、寝起き後にも歯磨きをしないといけないことを知ると、「忙しい朝に2回も歯磨きをするなんて面倒だ」と思ってしまう人も多いかと。
しかし、どちらが重要かと言うと、圧倒的に寝起き後(朝食前)の歯磨きのほうが重要です。
朝食後は、歯が酸性に傾き弱くなっている上に唾液の効果で歯の再石灰化を促しくれている最中ですので、もしも朝食後に30分以上家にいることが出来ない場合は、食べかすを取る程度にデンタルフロスをしたり、歯磨き粉はほとんど付けずに軽めのブラッシングのみを行うことを推奨します。
歯並びが良くて食べかすがほとんど残らない人で虫歯になりにくい特殊な歯をお持ちの人は、うがいだけでもいいくらいです。
どうしても面倒だという人は、寝起きの歯磨きを優先してくださいね。
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