赤ちゃんや子どもならば、ほとんどの子が中耳炎になると言われています。通常の風邪は鼻の風邪、中耳炎は耳の風邪と言われているように、結論から言えば、安静にさせていれば自然治癒力で治るそうです。
日本の耳鼻科の場合、軽い中耳炎でも抗生物質を処方することが多いそうで、子供を持つ親は、とくに考えずに子供に抗生物質を与えてしまいます。
中耳炎に対して当たり前のように抗生物質を与えてしまう治療法は本当に正しいのでしょうか?また、抗生物質って人間にとって必要なのでしょうか?
中耳炎が治るまでの時間
高橋耳鼻科の公式HP によりますと、
中耳炎になって痛みを伴うピークが長くて1週間、痛みが無くなっても「膿」が出るまで1ヶ月、長くて3ヶ月程度、時間をかけて完治に向かっていくのが普通だそう。
鼻の風邪は抗生物質など与えなくても2,3日安静にすれば落ち着いてきますが、中耳炎の場合は、抗生物質を与えようが与えまいが完治までは耳鼻科医に経過観測をしてもらう必要があり根気が必要です。
基本的に、中耳炎ごときで、抗生物質や鼻の薬は必要ないですし、使っても早く治るわけではなく副作用のほうが怖いくらいなので、
子を持つ親としては、ほぼ全員の子供がかかる病気ですから不安がらないで「どーん」と構えて見守りましょう。
急性中耳炎を放置するとどうなる?
中耳炎は最初に痛みを伴うことがあり、高熱や痛みがしばらく続く場合は、痛み止めを処方することがあるようです。ただ、ほとんどの場合痛みが長くは続かないので痛み止めを使わず本来は経過観測が基本です。
日本の場合は、なぜか初診にもかかわらず、いきなり抗生物質を投与するのが基本治療のようです。
医者も患者も中耳炎の症状を放置するのが怖いのでしょうか?
抗生物質も、鼻の薬も与えず、放置してしまい、なかなか中耳炎が治らなかったらどうなるのでしょうか?
治らないのは、鼻づまりが原因の場合はほとんど
中耳炎になる理由は、もともとは鼻水が原因ですので、完全に放置していてはいけません。とにかく自分で吸えない赤ちゃんなどは耳鼻科医に鼻水を吸ってもらうことが重要です。自宅では子供用の鼻水吸引器で小まめに吸ってあげることも必要です。どうしても詰まっている場合は、面倒ですが小まめに耳鼻科で吸ってもらいましょう。
抗生物質や鼻水の薬を気軽に与えるよりかは、鼻水を吸うことを優先するべき。
鼻のとおりが良くなるほど、中耳炎の治りは早くなるそうですよ。逆に、鼻水がいつもたまっている状態で放置を続けると中耳炎の治りが遅くなるようです。
良い耳鼻科医ならば、「鼻水だけ吸いに来て」と患者に対して言ってきます。中耳炎の原因をよく分かっている医者しか言えないセリフですね。
ネット上には脅しの情報がたくさん載っている。
急性中耳炎 が 悪化すると、滲出性(しんしゅつせい)中耳炎に発展し、難聴になったりするような事がネット上に情報が載っていました。ところがデタラメのようです。
実際は、最初の1週間くらい、痛みが出たり、膿が出たり、耳だれしたり、熱が出る症状を急性中耳炎と呼び、その後ゆっくりと時間をかけて膿が出て行く時期の中耳炎のことを滲出性(しんしゅつせい)中耳炎と呼ぶのだそうです。
てっきり、急性中耳炎を放置したら、さらにひどくなるのが滲出性(しんしゅつせい)中耳炎だと思い込んでいました。
初診で鼓膜切開はありえない?
耳鼻科の先生は忙しいためか、流れ作業で患者を診ていきます。そのため鼓膜を切開して膿を取り出す治療法も行われるようです、しかも初診で。さらに、抗生物質の投与が当たり前になっているので。耳鼻科に行ったら、こちら(患者)の言い分などほどんど聞かれずに終わってしまうでしょう。
ふかざわ小児科の公式HP によりますと、
急性中耳炎の治療が見直されています。従来の「抗生剤・抗生物質」や「鼓膜切開」などの治療効果は少なく、急性中耳炎の多くは自然治癒することが解ってきたからです。海外では、過剰な治療を避ける治療方針が実行されています
オランダの治療方針は?
高橋耳鼻科の公式HP によりますと、
20年前から実行され、世界の中耳炎の治療を変えた治療方針を紹介します。
耳痛や熱があるときには2日程度は痛み止めだけで様子をみます。耳痛や熱が続くときにだけ(10%程度)「抗生剤」を飲ませます。これでも痛みや熱が続くときにだけ(1%程度)「鼓膜切開」を行います。
「経過観察」、「抗生剤」、「鼓膜切開」と順番に行うことで、安全性に配慮しながら過剰な治療を避ける合理的な方法です。
オランダ人も日本人も同じ人間です。日本の医療がいかに、せっかちかがわかりますね。
日本の耳鼻科医が抗生物質を出す理由。
熱が出ていないのに、痛みもないのに、いきなり抗生物質を出す理由は何なのでしょうか?
おそらく、マニュアルどおりなのだと思います。とりあえず抗生物質を出して効果がなかったら、他の抗生物質を出せば良い。そのくらいにしか考えていないのでしょう。
世界的には、抗生物質を与えても与えなくても90%以上は自然治癒で治っていくのですから、抗生物質のおかげで治ったと考えるのは恐ろしいことです。
抗生物質が気軽に処方されるせいで、その抗生物質では効かない菌がどんどん生まれてきてしまいます。
そんな強い菌が蔓延してしまったら、なかなか直らない中耳炎患者が増加の傾向をたどるのも無理はありません。
一概に、医者が悪いのではありません、患者が賢くなる必要も当然あります。
にしむら公式HP によりますと
1,年長児の中耳炎には原則として抗生物質は処方しておりません.痛み止めを使ってください.抗生物質以外の薬はほとんど無意味です.風邪薬の一種(抗ヒスタミン薬)を飲ませると,治るのが遅れるのははっきりしています.ステロイドを使うと治るのが早いのですが,全身的な副作用があるので注意しなければいけません.
2,2歳までの場合
・明らかな耳痛がある場合
⇒その場で痛み止めの座薬を使用します.48時間経過観察して,耳痛が続けば再診してもらい,抗生物質を処方します.ほとんどは大丈夫です.
特別な事情がなければ、抗生物質すら出さないすばらしい医者もたくさんいます。
子供なら誰でもかかる中耳炎なのに、どうして医者によって治療法が180度違うのか?もうお分かりですね。どちらかが間違っているのです。
中耳炎になる前に、良い耳鼻科医の判断基準を学んでおきましょう
・患者の話をしっかりと聞いてくれる
・熱があるか確認してくれる
・「薬を出しておきますね」で終わらず、どうして薬を出すのか?説明をしてくれる
・パソコンの画面ばかりみず、患者の目をしっかりと見て話をしてくれる
子供を持つ親としても心構え
中耳炎で病院につれていくなら、慌てず、話だけ聞きに行くつもりが良いでしょう!たいていは医者の言いなりになって抗生物質や薬を出されます。1度飲んで、やっぱりやめた!となるとのみ始める前より爆発的に菌が増殖するので、悪化してしまう可能性が高まります。
飲むなら飲め!飲まずなら飲むな!
抗生物質の鉄則です。
そのことはお忘れなく。
そして、本来の中耳炎は自然治癒力で治るということ。そういった事実を知っておくこと!
当たり前のように薬を出さず、経過観測を喜んでしてくれる耳鼻科医が増えることを期待しています。
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